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7月と8月に見たもの。 書と魚とお化け(その2)

魚モノ、正しくは「大野麥風(ばくふう)」展、9月23日までまでリニューアルした東京ステーションギャラリーで開催されていました。大野麥風って誰?状態のまま友人に誘われて観に行ったのですが、これがよかった!

彼の代表作『大日本魚類画集』を中心に、麥風以外の江戸時代から現代までの魚や貝の博物画も集めた展覧会です。
ふつう博物画は背景はなく魚だけ、そして日本画で主役張る魚といえば鯉や鮒、金魚など鑑賞用がメイン。ところが麥風の魚のほとんどは日本で食卓にあがる魚。高級魚から大衆魚までがリアル環境で泳いでいる!麥風さん、水族館に通うだけでなく潜水艇にまで乗って魚を観察したらしい。戦前の話だからすごいことですよ、これは。
魚たちはみな「僕たち旨そうでしょ」てな感じなんですわ。見ている間「喰いたい~」とず~っと言っておりました。見終わった後、ホントに魚食べに行っちゃったもんね。

大野麥風は3年前に回顧展が開かれてから俄かに注目されるようになったそうです。解説には東京生まれでしたが、関東大震災後、兵庫に居を移し、中央画壇とは離れて画業を続けたとありました。最初は洋画だったのが、だんだんと日本画に移ったとのこと。画家仲間と4人で会津に出かけた道中記も展示されていましたが、スケブ感覚で楽しい!画家それぞれ自画像が微笑ましい。麥風さんは洋画家出身らしくモダンな出で立ち。

『大日本魚類画集』は500部限定で頒布された会員制の魚の画集。麥風が原画を担当し、一流の彫師と摺師によって仕上げられました。そして第一級の魚類学者と釣り研究家による解説、題字はなんと谷崎潤一郎と徳富蘇峰!という豪華さ。昭和12年から19年にかけて頒布されたものだし谷崎も関っているので、なんとなく「細雪」の世界を見るような。戦前最後の贅沢といえるでしょう。最後は戦局厳しい時期だったのに、よく頑張って出したと思います。
麥風の作品の多くは姫路市立美術館が持っています。麥風は知名度が低いので購入するのに躊躇したそうですが、コレクションに加えてくれてよかった! 『大日本魚類画集』の原画は戦災で焼失してしまったとのことです。保存状態がよい版画が72点全て揃っているのは貴重でしょう。

麥風以外の博物画も見るべきものがありました。特に円谷プロでキャラクター・デザイナーをやりながら、甲殻類の博物画を描いた杉浦千里の作品がよかった。中学卒業後、日本美術学校で日本画を学んだが博物画はほぼ独学でマスター。彼はエビ・カニ、ウルトラマンでできていると言っても過言ではないでしょう。好きなもの、好きなことをとことん突き詰めている最中の急逝。享年39は早すぎる。惜しい。

この絵画展に嵐の大野クンは行ったかなあ。Hanakoのアート特集に出ている彼を見てそう思いました。この企画、大野クン(とさかなクン)のためにあるようなものだったもの。見てたら大喜びしてるわね。どうだったんだろう?

東京ステーションギャラリーは休日なのに人がまばらで、ゆっくり見られたのはよかったけど、キュレーターの愛が感じられる展覧会だけに皆見に来ればいいのに~とも思いました。図録の出来も素晴らしかったし、チケット(↓)もキュートでした。
IMG_0509.jpg


お化けは、横浜のそごう美術館で。去年福岡で見た「優麗・妖怪画大全集」が巡回してきたので再見。ポイントカード会員なのでタダで見られたのだ。
有名な応挙や若冲の作品もある。ぜ~んぶ福岡市博物館のコレクションなんですよ、すごいでしょ。今市子さんの「幻月楼奇譚」の幽霊画の話を読んだばかりだったので、気分が盛り上がりました。
ネット上にまだ展覧会情報が残っているので作品の一部を見ることができます。
www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/13/0727_yureiyokai/

今年はやたらと幽霊・妖怪の絵画展が多かったわね。


2013-10-13(Sun) 23:45| 美術散歩| トラックバック(-)| コメント 0

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